伝えたいこと

共依存の家族関係を断った後に辛い方へ

共依存の家族との暮しから、ようやく関係を断つ覚悟を決め、行動に移した。
実際に彼らとの関係を断ち、精神的な自立ができるまでは本当に辛いと思います。
あまりにも辛くて、自分を過剰に攻めてしまったり、また関係を元にもどそうとしてしまったり。
そうならなくても、どうして良いかわからない。そんな方に向けた記事です。

共依存の家族関係を断った後に辛い方へ

1-1.辛いのは当たり前


やっとの思いで共依存の家族との関係を断った。でも辛い。
「共依存の相手は、いったい今どうしているのだろう」
「私がいなくて困っていないだろうか」
「もっと良い方法があったのではないか」

依存関係のあった相手からの自立を図ると、誰でも辛くなります。
それが、「共依存」だからです。
「お互いに依存しあう」ことが共依存です。常に相手のニーズにこたえ合い、お互いを操作しあう。
生活行動の指標全てが、共依存の相手に向けた行動指針が基盤になっていました。
その対象者との関係を切るという事は、相当な覚悟が無ければ難しいことです。

それでも、決死の思いで関係を断った。辛くて当たり前です。
そして、共依存という人間関係は異常です。その異常な世界から、自分自身も、共依存していた相手のことも、救う行為を行ったのです。
そのことを忘れないでください。

1-2..自分を責めなくてよい


関係を断った相手のことを、暫くは思い出してばかりだと思います。
そして、

「もっと〇〇してあげればよかった」
「元気だろうか」
「他にやり方はなかったのだろうか」
「私がいなくて困っていないだろうか」
「ご飯はちゃんと食べてるだろうか」
「仕事(学校)にはイケているのだろうか」
「死んでしまったらどうしよう」

様々な思いとともに、自分を責めたりすることがあるかと思いますが、どうか自分を褒めてあげてください。

暫くは辛いと思いますが、時間が味方してくれる部分もあります。
まずは自分を責めてしまう気持ちを改め、「私はよくやった」「自分はよい決断をした」と、自分自身を認めてあげましょう。

なぜ、関係を断ったのかをもう一度思い出そう

2-1共依存のその家族があなたにした仕打ち


それでも、どうしても自分を責めてしまう場合は、共依存関係者とともに過ごしていた頃を思い出しましょう。
関係を断って暫くすると、かつて一緒に過ごしていた頃の、楽しかった思い出や、自分が相手の役に立っていたことなどの出来事を思い出しやすいかと思います。
でも、それ以上に、なぜ、関係を断とうと決心できたのか?
是非それを思い出してください。
・いつも人と比べられた。
・何か必ず自分が相手の為に尽くすように仕向けられた
・常に、自分が悪い、というような感情になるように操作された
・相手の顔色を常にうかがいながら暮らしていた
・自分の意見だと思っていたものが、相手の喜ぶこと、を指標に生きるようになっていた。
・相手のため、だと思って行動していたことが、実は相手をダメにする行為だったと気づいた
・自分を犠牲にしてまでも、相手の為に尽くさないと気が済まないようになっていた。

2-2.どうして縁を切ろうと思ったのか


自分が自分でなくなるほど、気持ちを殺して過ごしていた。辛くてたまらない。
一生懸命「人のために」「正直に」生きているのにどうして「自分だけこんなに辛いんだろう」
そう思ったとき、「共依存」という関係性を知りませんでしたか?

あなたの共依存関係者はどんな人でしたか?思い出してください。

・仕事が続かない夫の為に、自分だけが仕事と家事を一人でした
・お酒に依存する妻にお酒を買うお金をあげてしまっていた
・人間関係がうまくいかないと言う息子の為に、いつも仲介に入っていた
・夫も夫の兄弟も忙しいからと、自分一人で認知症の両親の面倒を診ていた
・買い物依存の娘がかわいそうで、ついカードを渡してしまっていた
・生活がうまくいかない彼氏のDVを受け入れてしまっていた。
・お金がないのに働かない婚約者の為に、仕事を増やして支えた。
・まともな就職先がないからと、無職になった兄弟の生活を支えている。
・事故で体が不自由になった父親の生活の面倒を見るために、同居を始めた

一見すると、よくある話かもしれません。でも、これが何年も毎日続く中で、自分を殺し、さらに相手の要求に常に応えることが続くと、共依存になります。
そして、自分の時間はなくなり、心はすり減り、自分が自分でなくなる感覚。
そうなったから、共依存の相手との関係を断つと、決めたはずです。

2-3.縁を切らずにいたらどうなるのか


縁を切らずにいたら…。

どうなっていたでしょうか?
縁を切る前、どんな気持ちでしたか?

もう、こんなに辛いなら死んでしまいたい。

もしくは

相手を殺して自分も…。

メディアでで近親関係の殺傷事件を見聞きするたびに、人ごとではなかったのではないでしょうか?
相手を…。とならない人は、「自分が」死んでしまいたい。
そうやって、自分に矛先を向けてしまう人の方が、多いかもしれません。

また関係をつないでしまったら

3-1.これまでの努力がすべて無駄になる


せっかく関係を断ったのに、もしもまた、関係を元に戻してしまったら。
これまで頑張って距離を置いてきた時間が、すべて無駄になります。
それは、あなた自身にも、相手にとっても、とても残酷な事です。

3-2.前よりもひどい共依存関係になる


もしもまた、関係を中途半端に再会してしまったとしたら…。
相手はより一層、強力にあなたを操作し始めるでしょう。
そして、貴方を責めるでしょう。

「自分のことを一度捨てた」
「自分から一度逃げた」
ということを、ずっと攻め続け、今度もし、あなたが関係を断とうとしても、それはより一層困難になります。

まとめ


共依存関係を切るというのは、「強い人間」側からでないとできません。
共依存関係を切るのは本当に大変です。
それこそ、毒親との共依存は、決死の覚悟でないとできません。
強い方からでないと、関係を断ってあげることができません。
そして、関係を切る。離れることを実行する方が、切られる方よりも何倍も、何十倍もとてつもなく大変です。
それでも覚悟を決めて関係を断つ。ということをしたのならば、今は辛くとも、どうか、自分は正しい。と信じ、褒めてあげて、共依存からの自立を試みてください。

私も母との関係や、兄弟との関係を断つとき、とてもつらい思いをしました。

そして、今でも、胸が痛むことがあります。
それでも、私がそばにいて手を差し伸べてしまう事で、彼らが自分自身で生きていく、考えて進んでいくことを邪魔してしまうのです。
私がそばにいることで「あ。また依存していいんだ」と、自立する道を断ってしまうのです。
そのことを胸に、ただただ、遠くから、家族の幸せをじっと祈っています。

この記事を読んだ方の、少しでもお役に立てば幸いです。


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ABOUT ME
usui
毒親・機能不全の家庭で育ちました。 母との関係を清算しようと対峙した結果、母は自死しました。 何年もかかりましたが、毒家族との関係を断ち、今では幸せに暮らしています。 鬱やAC、共依存、毒親、精神疾患に苦しむ方やそのご家族のお役に立てることがあれば。思ったことや経験談をシェアしていきます。