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うつ病を克服した体験談とお勧め本:「うつからの脱出」下園壮太著

うつからの脱出うつを克服するのに役立った本

 

私は、うつ病になり過去に何度か精神科や心療内科に通いました。うつ病を克服する大きな助けになった本がくつかあり、その中でもとても分かりやすく「うつ克服」の為の実践方法として「プチ認知療法」について書かれている本がありますのでご紹介します。

尚、本記事は、私がうつを克服する際に実際に役になったと思った点などを紹介しておりますが、人それぞれ症状も状況も異なります。

ですから、すべての人に全く同じように役立ったり効果があるものではないということも、心にお留め置き頂きたいことを最初にお願い致します。

 

私(雨水)の簡単な紹介

・毒親育ち、幼少期に虐待を受けていました。
・大人になってからも毒母との共依存
・毒母と距離老いた矢先毒母は自殺しました。
・過去、30歳頃、35歳過ぎ、40歳の頃にそれぞれうつを発症しました。
・希死念慮に覆われた人生から脱出しました。

プロフィール記事を別に書いておりますので(長文です)、ご興味のある方はそちらをご参照ください。

 

上記のような私が、最後にうつ症状(社会適応障害・双極性・パニック)に陥ってから症状を脱するまでに、役に立ったと思った本の1冊をご紹介します。
同じような苦しみの中にいる方や、そのご家族の方の参考になれば幸いです。

うつ病を克服した体験談とお勧め本:「うつからの脱出」を読んで

「うつからの脱出」を手に取ったのは5年ほど前です。

重度の鬱症状を発症している状態で、毒親との決別を実行し、一時的にとても苦しい状況にありました。そんな時にこの本を手に取り、大きな支えになった一冊です。

同じような方がいらしたら、お役に立つのではないかと紹介いたします。

この本を読むのにおすすめな人

・うつ症状で苦しんでいる人
・うつ症状の治療をしていて、少し回復してきたと実感している人
・大切な人がうつ症状で苦しんでいる人
・うつ症状への理解を深めたい人

1-1.「うつ状態」というものがどんなものなのかわかる

一般的な「うつ症状」についての説明から入り、著者が実際にカウンセリングしている方のエピソードを折ませながら、いくつかの 「療法」が紹介されています。

・「うつ状態」とはどんなものか
・「うつ状態」を克服するためにはどんな方法があるのか

といったことについて、書かれています。
「認知療法」を活用したやり方だったり、取り組む際の注意点などが書かれています。

「うつ症状」というものがどんなものなのか。回復までのロードマップや、カウンセラーへのアドバイスも掲載されてますので、「うつ症状」に悩むご本人にも役立ちますが、家族や職場で、鬱症状の人をサポートする立場の方にも読んでいただくと、役に立つのではないかと思います。

本書に書かれているおおまかな内容

全体で5章に分けられて書かれています。

第一章:鬱状態について

第二章:これまでの認知療法で失敗したケースの紹介と原因

第三章:プチ認知療法を始める際のポイント

第四章:使えるプチ認知療法としていくつか実践できるものを紹介

第五章:鬱状態が長引いている方へ向けた著者からのメッセージ

どの章もわかりやすく書かれています。実際に自分が楽になる方法として第三章を先に読んでも良いかとは思いますが、順を追って読み進めることで、「プチ認知療法」の効果的な実践方法が見える部分もあるかと思いますので、初めから目を通される方が良いかと思います。

 

本書を読んでわかること・実践してみたこと

当時私が本書を読んで、理解できたことと感想は以下の通りです。

・感情のプログラムや、克服まで4つの期間があることが分かる

・うつ症状には波がある

・認知療法で失敗するケースも紹介されているので参考にすることができる

・エゴグラムのテキストが載っているので自分のうつの傾向を簡易的に確認できる

・いくつかの「プチ認知療法」が丁寧に紹介されているので実践しやすい

特に、症状に波があるということと、エゴグラムを自分で実践してみて、自分自身の傾向を理解できることで、焦らずに向き合うことができたのはとても良かったです。

3-2.プチ認知療法を実践する際の心構えがわかる

プチ認知療法を実践する場合について書かれています。

本書で紹介している「プチ認知療法」をトレーニングとし、始める期間についてであったり、どういった形で取り組むとよいか。心構えや、サポートの有無などについても、それぞれアドバイスがされています。

 

3-3.プチ認知療法の方法がいくつか紹介されている

回数をこなす系、感じる系、行動系、呼吸法系などの紹介がありました。

私は毒親育ちでしたので、一通りのこと(スピ・宗教・占い・ヨガ・東洋医学・スポーツ療法・音楽療法・ヒーリング系・前世療法・マインドフルネス・禅・各種カウンセリング・心理学・脳科学…)にかなりのお金と時間を費やしてきましたが、この本に書かれていることは、とても脳科学的で効果が高いものばかりだと思っています。

特に、フォーカシングのやり方について丁寧に解説されているのが良いなと思いました。

フォーカシングについて陥りやすいミスについても書いてあるので、こちらは必ずセットで目を通されるのが良いと思いました。

本書を手に取ったころの私と、本書が役立ったこと

人生で二度目の精神科(心療内科)通いをしていた頃にこの本に出会いました。

春頃から対人関係のトラブルでうつの症状が出始め、その数か月後の、とても苦しい時期に母との決別を決めました。

うつの症状を発症している中で、毒母との決別を実行。揺さぶりにあいながら、とにかく生きよう。と心に決めて歯を食いしばっていた頃です。

正直、いまだに当時の記憶はあいまいで、強い処方薬に依存しながら精神も脳神経もボロボロの状態でした。

それでも子供のために。自分自身の人生を生きるために。とすがるような思いで様々な本を買い、読み漁りました。

この本を読んで一番救われたのは、第一章にあるうつを克服するまでは4つの期間があるり、波があるということでした。

コンディションが改善してくると、「このまま克服できるかな」と期待し、

期待した矢先に毒母からの揺さぶりに感情が乱れて気分が落ち込む。など。

そういった繰り返しの波があるたびに、自分自身を責めてしまったり落ち込んだりしていましたが、この本を読んで、「いいんだ」「波があるんだ」ということをしっかりと認識で来てからは、心に軸が通ったような気がします。

まとめ・気を付けてほしいこと

うつの症状はとても繊細で難しい問題です。

人の顔がそれぞれ違うように、うつの症状も人それぞれです。

今は私も、カウンセリングやワークショップなどを行いながら色々な方のお話を伺っていますが、本当に様々だと実感しています。

同じ療法や手法を用いても、効果のある人とそうでない人がいます

また、同じ人で効果のある手法を続けていても、コンディションや状況によっては、まったく効果が出なかったり、過去に全く効果なかったものが有効であったりします。

うつの症状と向き合う際に大切なことは

・自分を責めないこと

・焦らないこと

・否定形を肯定系にする練習をすること

 

だと思っています。上記は否定形が使われていますので、肯定系に直して、さらに詳しく表記すると、

・自分を認めてあげること

・私は私でいい。と思ってあげる。

・ゆっくりでいいと思う事

・まぁ、いっか。と思ってあげること

かなと思います。

そして、うつになる人は、真面目で責任感が強いことが往々にしてあると思います。

どうか、かんばってきたご自分を褒めてあげてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

ABOUT ME
usui
毒親・機能不全の家庭で育ちました。 母との関係を清算しようと対峙した結果、母は自死しました。 何年もかかりましたが、毒家族との関係を断ち、今では幸せに暮らしています。 鬱やAC、共依存、毒親、精神疾患に苦しむ方やそのご家族のお役に立てることがあれば。思ったことや経験談をシェアしていきます。